Tanren塾塾長体芯力®︎マスタートレーナー鈴木亮司です。
以前の記事で脚を伸ばしても走ることは速くならない、という科学検証によって明らかになったことを紹介しました。
そこで当然ながら「足が速いアスリートとそうでないアスリートとは何が異なるのか?」という疑問が湧いてきます。
一つの興味深いデータを紹介致します。
参考書籍はいつもの通り
「ランニングパフォーマンスを向上させるスポーツ動作の創造」小林寛道著者
です。
目次
世界一流選手と日本人選手との動作上の大きな差は、大腿のスウィング速度の差である。大腿は骨盤に股関節と筋を介してついているが、キック動作時の股関節の伸展速度(角速度)、すなわち大腿に対する腰の前方への移動速度が大きいほど疾走能力に優れた結果を出す傾向が顕著である。 大腿ばかりでなく、脚全体として股関節まわりのスウィング速度を比較してみると、外国一流選手と日本人選手との差が非常に大きいことが判明した。
このような一つの結論が出ました。
「脚力を強くする」
ということも全く無駄とは思いませんが、脚を速くするには脚を速く動かす能力が必要だということです。
ある意味シンプルですね。
この内容から考察できることですが脚を速く動かすために太い脚は効率悪いと言えます。脚が太いということはそれだけ重量があるわけですから、振り回すこと自体に多くのエネルギーが必要です。
これは走ることもそうですが歩くのも同じですね。
「脚力が強い方が良いから」
という盲目的な視点で脚の筋肉を太くさせることが、実は走る、歩く効率を悪くさせていることも少なくないと思います。(筋力が無さすぎるのも問題ですが)
「筋力が強いから良い」という盲目的な考え方はむしろ身体を悪くしてしまう可能性があるのだと思います。