Tanren塾塾長 鈴木亮司です。
本を紹介したいと思います。
古武術の系統の本ですか、非常にわかりやすい内容です。
古武術「仙骨操法」のススメ
題名は仙骨と書いてありますが、日本の歴史を知ることができ、我々が知っている体の意識というものが誤ったものではないか?と思える内容です。
体に関してかなり深いところの部分をわかりやすく解説してくれています。
この本に書いてある一部を紹介したいと思います。
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西欧文明での戦闘方法を作り上げた民族は、狩猟民族であるゲルマン人と言われています。狩猟では、より速く走り、より高く跳ぶことが絶対条件ですから、農耕民族と違って直線的に走って獲物を追いかけ、つま先立って飛びつきます。
それには瞬発力と必要とし重力に逆らった筋力をつけようとする発想になりました。
狩猟は本質的には1人でできます。また獲物を捕まえるには速く走るなどの個人の能力がものをいいます。日本は和の民族などと言われていますが、それは伊達ではありません。
思想のみならず、運動構造自体も、根強く”和”なのです。日本人の身体操法は、長年の生活スタイルを背景に必然的に生まれた、重力に逆らわない、バランスを重視したものだったのです。
力を入れない、重力に逆らわない、これらがそのまま武術の原理にもなっていることに、違和感を覚える方も多いでしょう。
今の感覚ならば強くなるためには誰よりも強い筋力が不可欠とまず考えるでしょうし、重力をものともせずごとき、誰よりも高く飛べるジャンプ力があれば間違いなく有利でしょう。
しかし日本の古流武術において強い筋力を持って相手を制する方針を選んだ流儀は、ただの1つもないのです。最小限の動作で最大限の力を発揮すること、これを筋力の増強によらず求めてきました。
だからこそ全身を繋げて使う事はより緻密に高次元に追求されてきたのです。高次元とは難しいと言う意味ではありません。
逆です。誰でもできることこそが高次元の”理”です。
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体を繋げる。ヨーガも「繋ぐ」という意味だそうですね。本質的には同じことなのかもしれません。
日本の古武術の系統の人や本には大腰筋や仙骨が必ずと言っていいくらい出てきます。
大腰筋は上半身と下半身をつなぐ唯一の「筋肉」。
仙骨は上半身と下半身をつなぐ唯一の「仙骨」
この2つを使いこなすことは体を上手く使う絶対条件と言えそうです。
一般的な筋トレではこの大腰筋を強くしたり、仙骨の意識を高めることはほとんどできません。
基本的に筋トレは体を分離して使うものがほとんどで繋ぐきっかけにはなりにくいものです。
古武術の身体操法は体を繋いで使うことをひたすら練習します。筋肉を大きくすることではなく体を繋ぐことが狙いです。
体芯力®︎は【体の芯】の力ですから、体を繋いで本質の力を引き出すことが狙いです。
お客様から
「トレーニングする前に頑張らなきゃ!って覚悟をする必要がないし、日常の中で何気なくできるのが良い」
と言っていただけます。
働いている方からよく耳にするのはトイレに行ったときに体芯力をして体を解しているという話です。
「体芯力®︎を始めてエアロビクスなどの運動をしても体が痛くなくなりました」
とお声をいただくことが多いです。
体の本質の力を引き出すのでむしろトレーニング後の方が元気になります。
「調子が悪いと普通は運動休みたくなるけど体芯力は調子が悪いときにやると元気になるから良いね」
とお声をいただくことよくあります。体芯力®︎は歩く、走るが速くなります。
大腰筋をはじめとする体芯筋が強くなると歩く速度が速くなります。
「孫と歩いてもこっちの方が速くなってしまったよ」
「階段で5階まで上がっても息切れしなくなったよ」
86歳女性の方から頂いたお言葉です。
頑張らなくても、辛い思いをしなくても、筋肉痛に耐えることをしなくても【体を繋ぐ】だけでこれだけの効果があるのです。
体芯力®︎の基礎である背骨のトレーニングをすることで体の力を引き出すことができます。それは新しいやり方ではなく、日本に初めからあったものです。
海外のものも良いですが、まずは国内にある思想に触れてみるのも良いと思います。