Tanren塾塾長体芯力®︎マスタートレーナー鈴木亮司です。
「糖質制限」「炭水化物制限」で痩せた!
このようなことが近年とても良く目にするようになりましたね。
我々運動指導者であるならばどう考えてもあり得ないようなことがあります。
糖質制限をしたら1週間でマイナス5kg!!
とか。
本当にありえるのか?
ということで、現実的な計算をしてみます。
簡単にエネルギーについて考えてみましょう。
体脂肪は1kgにつき7,200kcalものエネルギーを持っています。つまり体脂肪を1kg減らしたければ7,200kcalを燃焼させる必要があります。
体脂肪1kgにつき7,200kcalで体脂肪が5kgですから燃やすエネルギーが7,200kcal×5=36,000kcal。
成人の1日の消費カロリーが2,000kcal。
フルマラソン一回につき2,000〜3,000kcalと言われています。
体脂肪36,000kcal消費させようとするなら
体脂肪36,000kcal÷1日の消費kcal2,000kcal=18日
18日間何も摂取しないで過ごさないといけません。現実的に無理ですね。
じゃあなんで5kgも落ちたの?
となりますね。
糖質というものは体内でグリコーゲンになっているわけですが、これにくっついている水分があります。
グリコーゲンが無くなったので水分が身体から抜けて体重が落ちたという事です。4日間で体重が4〜5kg落ちたという報告もあるそうですが、ほぼ水が抜けただけなのです。
こちらのサイトに細かい説明がありますので、真面目に糖質制限のことを知りたいという方は読んでみてください。
「有酸素運動をすると脂肪が使われる!」
ということを信じてある方が多いですが、もともと身体というものは脂肪と糖質をエネルギーとして動いています。
その割合は大体50%ずつ。運動するとエネルギーの使われる割合は糖質の方が多くなります。
糖質の方がエネルギーとして使うのに効率が良いからですね。脂肪は常に糖質のエネルギーがあって燃焼します。
では糖質制限をして糖質が体内から無くなったら脂肪が使われるんじゃないの?と思われる人もいると思いますが、脳は糖質でしか動きません。
脳が糖質不足になったら大変ですから、なんとかして糖質を作り出します。
筋肉を分解して糖質を作り出します。これが「糖新生」です。
糖質制限し過ぎてしまうと、一時的に体重が減って、痩せたように見えても、水分が減って、やがては筋肉も減っていきます。
なにかを特定のものを極端に制限したり、摂取しても身体には良くないことです。
藁にもすがる思いで、という気持ちも分からなくはないですが、過不足なく食べ、適度に運動するということでしか、健康的にはならないということを忘れてはならないです。
千里の道も一歩から
ローマは一日にして成らず
当たり前のことを当たり前にする
凡事徹底ということですね。