Tanren塾塾長 鈴木亮司です。
東大名誉教授小林寛道先生の著書「ランニングパフォーマンスを高めるスポーツ動作の創造」より抜粋された文章です。
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外国人一流選手と比較して、日本人選手は動きが堅いと言われる。
従来、日本のスプリンターでは、体幹をしっかり固定し、四肢を力強く動かすという考え方が主流となっていた。
したがって、腰をどう使うか、骨盤の動きをどのように脚の運びとマッチングさせるかについて、驚くほど無頓着であったと言える。
しかし、大きな脚部を素早く動かすためには、どうしても体幹部、とりわけ腰部(骨盤と腰椎)をいかに有効に利用した動きを作り出すかが工夫されなければならない。
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いま体幹部を固定することが世の中のブームになっていますね。
体幹を固定することがぎこちない動きを誘発してしまうということを書いています。
小林寛道先生の本が出版されたのは2001年です。
スポーツの超一流選手が身体がブレないのを
「体幹がしっかりしている。
体幹を固定するトレーニングをすればいいんだ」
という発想で取り組んでいる人達が多いですね。
超一流選手の体幹がそういう人達には動いていないように見えるようですが、背骨の屈曲、回旋、側屈の動きをしっかり出しています。
スポーツの達人、上達する人は見るポイントが上達しない人達とは決定的に違うので、見る目を養うのはとても大事だということですね。
足が足だけでなく骨盤と連動して動かすことを練習することがとても大切です。
腕に関しては肩甲骨が腕と連動することも大切です。
体幹が体幹だけでなく手足と連動させる練習がスポーツに置いて必須なトレーニングだと言えますね。